ヨハネスブルグで誕生した長男はもうすぐ2歳。5ヵ月から通っている地元の保育園ではこの年令にして一番の古株となりつつあり、先生たち曰く「ボス的に振舞っている」そうです(といっても力では年上の子たちに敵いませんが)。
保育園の教育方針は「放し飼い」
「南アフリカの保育園」についてイメージが沸かない人もいると思うので、長男が通っている保育園を簡単に説明したいと思います。
今、通っている保育園を一言で表すならば「放し飼い」です。広々とした園庭には芝生が広がり、温かい時期になれば噴水を囲んで子どもたちがおおはしゃぎ。朝、靴を履かせて通園しても夕方には裸足で走り回っていることがほとんどですし、転ぼうがケガをしようが、熱を出そうがちょっとやそっとのことで親が呼び出されることもありません。
こんな話をすると眉をひそめる人もいるのでしょうが、ヨハネスブルグやケープタウンならともかく「白人」「黒人」がまだまだ分断されているこの田舎町で、人種別け隔てなく、英語で教育を受けられる保育園が見つかったことは本当に幸運なこと。看護師の経験を持ち、元々プレトリアで保育園を経営していたという園長先生の教育方針にも共感できる内容が多く、親としては安心して子どもを預けられます。
おやつへの考え方に現れる文化の違い
とはいえ、何もかも賛同できる訳ではありません。例えば、おやつについてです。
日本の保育園だと当たり前に(?)おやつの時間が決まっていて、果物や手づくりのお菓子を基本としつつ子どもの成長に気を遣った市販品をあげるのでしょうが、この保育園(と恐らく南アの多くの保育園では)ちょっと事情が違います。
大人気のスナック菓子 味はチー◯スに近い
一応おやつの時間は決まっているのですが、夕方になるとおやつは子どもが希望するだけほぼフリーパスに。そしておやつの内容も手づくりとは程遠く、市販のクッキーやビスケット、マシュマロはもちろん、着色料がふんだんに使われたラムネやグミ、そしてついにはチョコレートサンドクッキーやスナック菓子が普通に登場しています。
ええ、1歳の長男もこれを食べているという訳です。
帰宅時に保育園の正門前で一大バトル
我が家でもクッキーやビスケット程度はあげますが、さすがにチョコレートはもってのほか。まあ保育園で親の目が届かないところで食べる限りは見て見ぬふりをすることにしていますが、難しいのはお迎え時に「また明日ね」の一言と共に子どもがおやつを受け取った時です。
しばらくは子どもに持たせておきますが、チョコレートやスナック菓子だった場合は車に乗り込む前にささっと回収します。大体はうまくいくのですが、百発百中ではありません。時にはうまく気を散らすことができずに保育園の正門前で子どもと親の深刻なケンカが勃発することに……。そうなると、泣きじゃくる子どもを後部座席に載せて自宅までを運転するハメになるという訳です。
この件に関して保育園側の意識を変えてもらうことは恐らく不可能なので、どうやってうまく付き合おうかと知恵を巡らせています。
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