今、マンデラ氏の自宅前は 故郷クヌでの埋葬翌日の様子
ネルソン・マンデラ元大統領が故郷である東ケープ(Eastan Cape)州のクヌ(Qunu)で埋葬されました。
●マンデラ氏葬儀:民主化の「巨人」に別れ 故郷クヌに埋葬(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20131216k0000m030047000c.html
南ア紙The Starは通常の赤色から黒色に紙面を変更して埋葬を報道(写真右。左は日曜版)
僕はクヌに行くことは叶いませんでしたが、翌12月16日(月)に、ヨハネスブルグのマンデラ氏自宅前に足を運んできました。
マンデラ氏が亡くなった直後にあたる12月6日(金)の午前0時に一度足を運んでいますが、10日間の国喪が明けた今、どうなっているのかが気になったのです。
あの夜と同じ道を通って、マンデラ氏の自宅前に向かいます。車は少し手前の道路に停めました。祝日の夕方という時間帯のためか、市民でごった返すということはなく、落ち着いた雰囲気でした。
自宅前に広がる献花。12月16日(月)撮影
12月6日(金)午前0時頃の様子。メディア関係者や市民でごった返していた
通りの一角は花とキャンドルで埋め尽くされていまいた。激しい夕立に見舞われた花は色こそあせていますが、その数には圧倒されます。
僕の滞在中、マンデラ氏を惜しんで自宅前に訪れる市民は後を絶ちませんでした。子どもも、大人も、黒人も、白人も、アジア人も、年齢や肌の色に関係なく、大勢の人たちがお別れを告げていました。
南アフリカらしいのは、通りにマンデラ氏関連グッズの露天が並んでいることです。通常、マンデラ氏の肖像権はネルソン・マンデラ財団(Nelson Mandela Foundation)が管理しています。露天で売られているグッズはもちろん正規品ではありませんが、これに関しては「おとがめなし」と報道されています。
そんなマンデラ氏関連グッズを販売する売り子たちにとっても、今は普段と違う特別な時なんだそうです。
ある売り子は「商売だけを考えると、間違いなくいい機会だ。でも、マンデラ氏が亡くなったことを考えると、正直、なんとも言えない気持ちになる」と話します。
また、別の売り子はこう話します。「路上で花を売っているけれど、普段は見向きもされない。邪魔者扱いされることだって多い。でも、マンデラ氏が亡くなってから、花を買ってくれる人が本当に増えたんだ」。
こんなところにも、マンデラ氏死去の影響が出ています。
※この記事は「地球の歩き方特派員ブログ」に投稿したものです。
http://tokuhain.arukikata.co.jp/johannesburg/
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