「ヨハネスブルグに予約が取れないレストランがある」。
僕は根が食いしん坊なので、こんな話を聞いたらどんなお店なのか気になるもの。訪問するきっかけを探しあぐねていたところ友達に声をかけてもらい、10月某日、噂のレストランに足を運んできました。
全10皿からなるコース料理1種類のみという強気のメニュー構成ながら、南ア版「食べログ」での評価は満点に近い4.8点(5点満点)。期待で胸をいっぱいに膨らませながらの着席しました。
それでは料理の紹介です。なお、日本語名は英語表記を元に僕が勝手につけたものです。
<1> 再構築したサーモンの寿司 もち米と七味唐辛子
Sushi…..ish Cured fish. Togorashi. Avo. Fried nori. Pea and wasabi. Pickled ginger. Sticky rice. Soy
木板の上に数人分が供されて、取り分けていただくスタイル。すし飯の代わりとなるのは蒸しあげて七味唐辛子を散らしたもち米。注射器にわさびと豆、小瓶にはキャビアと見紛う醤油の粒、そして小皿には青のりが入っています。
オープンキッチンの目の前の席だったので、料理を間近で見ることができました。写真は上で紹介した寿司を用意しているところです。
さて、次に行きます。
<2> 鱸のポワレ アンチョビ風味のフェットクック じゃがいもの皮および泡 豆のピュレ
Fish, chips and mushy peas Kobeljou. Anchovy ‘vetkoek’. Potato air. Pea foam.
メニューにはカベルジョウとあったのですが、当日の説明では鱸とのこと。魚の火入れが上手。泡はエスプーマですね。
<3> 再構築した鶏肉の猟師風 トルッテリーニ スモークチキン オリーブの泡
Catcha….tory? Hardly a conservative look…. Tortellini. Smoked chicken. Olive air. Fresh broth. Tomato element
イタリア料理の定番、鶏肉の猟師風(カチャトーラ)のアレンジ。
この後に口直しのグラニータが出てきたのですが、写真がありません。
店内は5テーブルほどで満席の小さなお店です。次行きます。
<5> 鶉 甘み、酸味、刺激、塩、土の香り
Quail Sweet. Sour. Spicy. Salty. Earthy
鶉を色々なソースで頂く一皿。手前の球状の物体はレモン、下に敷かれた赤紫色の立方体はビーツ、奥にはクスクス。これ一皿でワインを1本飲めそうな感じ。
さて、厨房ではメインの牛フィレ肉の調理が始まりました。
<6> 口直し ピニャ・カラーダ
Palate cleanser: Pineapple…. island style.
不思議な見た目ですが、どういう訳かピニャ・カラーダのような味がする。これ単体では美味しいけど、綿飴が甘いので口直しとしてはどうかなー?という気もしました。
<7> 牛フィレ肉のロースト 数種の茸、生姜風味の泡 タイ風味
Beef fillet Thai inspired veg. Mushrooms in black vinegar. Ginger foam. Sweet chilli. Green onion sponge.
ローストした牛フィレ肉をアジア風の味付けで。肉は焼き加減がよく、塩胡椒だけでも十分美味しく頂けそう。ソースは生姜風味(だったかな?)の空気を含ませたマヨネーズ・ソース。肉はお代わりを持ってきてくれました。
<8> 口直し 一口モヒート シューター!
Shoooota! Dissolving mint. Rum bubble in cane syrup. Iced meringue
人気のカクテル・モヒートを再構築。メレンゲ、サトウキビのシロップの中に、小さな粒状のミントエキス。これはいい口直し。
ここまでで2時間以上経過。お酒もだいぶ進んで記憶がおぼつかなくなってきていますが……頑張って思い出していきます。カウンターではデザートの準備中です。
<9> 再構築したティラミス
Pre Dessert: Tiramisu…. In parts.
マカロンとソースなどが口の中で一体となってティラミスになる、という一皿。
<10> ピスタチオ ショートブレッド バジルの泡
Pistacchio shortbread Pistacchio ice cream. Basil foam. Strawberries.
締めの一品。
ということで無事に全10皿を制覇。この後にコーヒーを飲んで、結局お店を出たのは23時前でした。19時入店だったので4時間近く、ずいぶんゆっくりの滞在でした。
それにしても平日の夜だったにもかかわらず、店内は満席。1回転しかしないということもあるのでしょうが、人気が伺えます。
あと、お店では酒類の提供を行わず、全て持ち込み(抜栓量無料)での対応です。予約後に届くメニューにそれぞれの料理に合うワインの例が書かれているので、事前に調達しておきましょう。
なお、今回のディナーは友人のご両親(南ア人)が「たまにはゆっくり食事でもしてきなさいよ」と快く子守りを引き受けてくれたことで実現したものです。この場を借りて、あらためて心からの感謝を申し上げます。
お店の情報
●名称
Cube Tasting Kitchen
●住所
Shop 5 Parknorth Heights, 17 4th Avenue, Parktown North
●電話
082-422-8158
●ホームページ
※この記事は「地球の歩き方特派員ブログ」への投稿を元に加筆したものです。
http://tokuhain.arukikata.co.jp/johannesburg/
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