新型コロナ対策で3月末から酒(&タバコ)の販売禁止が続く南アフリカ。
酒を持ち歩いているだけでも処罰という厳しい規則の下でも、ブラックマーケットは取引が盛んに行われているようです。一体いくら位で取引されているんだろう……と気になり調べてみると、大体の相場感がつかめたのでご紹介です。
ビールの末端価格、通常小売価格の7倍以上に
まず、4月上旬の時点での値付けが確認できました。場所はNelson Mandela Bay(Port Elizabeth)で、ビール1本40ランドという水準だったようです。
3月27日のナショナル・ロックダウン開始から約2週間で既に、通常価格の3倍以上に到達していた訳ですね。
もう1つの記事で紹介されていた、5月12日のSoweto価格がこちら。
- Hunters Gold/Dry R100
- Svanna(500ml) All R120
- Castle Light R80
- All brown bottles R65
- Heineken R100
Castle Lightに80ランドか……とうなってしまいますが、これでも割安なタウンシップ価格なんだとか。「Suberbではモノによって値段が倍以上違う」と自らSowetoに調達に出かけたというBryanston在住者がコメントを寄せています。
レベル3ロックダウンで酒解禁へ 混乱は防げるか?
Ramaphosa大統領は先頃、「5月末のロックダウンレベル3への引き下げについて検討を開始する」と発言しました。
ロックダウンがレベル3に引き下げられ、酒販売が既定方針通り解禁されれば、ブラックマーケットの盛り上がりは一旦落ち着くでしょう。
一方で、「酒販売禁止によって傷害事件が劇的に減少している。病院の受け入れキャパシティ確保のために禁止措置を延長して欲しい」との声が医療従事者から聞かれる中で、果たしてすんなり解禁に至るかどうか。
仮に全国一斉の解禁に至ったとして、解禁日初日の混乱をどのようにして防止するか。
また、州や行政区単位でのロックダウンレベル設定が検討される中で、例えばGauteng、Western Cape、KZNの3州をレベル4に据え置く決断を行う場合、3州の住民の怒りをどのように受け止めるのか。確実に行われる隣接州からの密輸に対してどのような姿勢で臨みむのか。(交通量ダウンで収入源に悩む)警察による密輸者への賄賂要求、あるいは警察官本人による密輸対策も必要でしょう。
いずれにせよ、酒を巡る混乱はもうしばらく続きそうです。
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