クルーガー国立公園にいってきました! 日本からのゲストをご案内したのですが、野生動物は動きも、その姿も本当に美しいですね。
ところで、サファリってとにかく「お金がかかる!」というイメージがあると思います。確かに、三食+ガイド付きの豪華なロッジに泊まってサファリを楽しみたいのであれば、それに見合うだけの金額が必要です。
でも、「豪華なロッジは必要ない。野生の動物を生で見てみたい」ということであれば話は別。クルーガー国立公園は日帰り旅行もできるし、今回の僕たちみたいに1泊2日を1人1000ランド(=1万円)で十分にお釣りが返ってくるような金額で楽しむことだってできちゃうんです。
それではここからが詳しいレポートです。
1泊2日でも会えました クルーガーで出会った動物たち
正直、今回の1泊2日はかなりの強行スケジュールです。ゲストにもう少し時間の余裕があれば、2泊か3泊はしたかったところ……。でも、さすがは野生動物の楽園クルーガー国立公園。キリンやシマウマ、インパラなどはもちろん、BIG5(ライオン、ヒョウ、ゾウ、サイ、水牛)にも、全部ではないけれど出会うことができました。
クルーガー国立公園への入り口プンダ・マリアゲートへ
クルーガー国立公園は月によって開門と閉門時間が変わります。僕が行った5月の開門時間は6時でした。動物たちは朝と夜に活発に動くので、開門と同時に入れるように朝4時過ぎにマカド(Makhado)の家を出発。トーヤンドー(Thohoyandou)ロードとも呼ばれるR524をひた走って、北部のプンダ・マリア(Punda Maria)ゲートに向かいます。
トーヤンドーに到着するまでは、後ろから来る車もすれ違う車もほとんど見かけません。とはいえ、道路に突然牛やロバが飛び出してくることがあるので、油断は禁物。眠い目をこすりながら、慎重に運転します。
途中で休憩もしながら、1時間半強でゲートに到着! ゲートの前に一旦車を停めて、徒歩で右手に見える三角帽子のような建物に向かって受付を済ませます。受付で渡されるレシートは大切なので、絶対に失くさないようにしっかりキープしてくださいね。ロッジにチェックインする時や、クルーガーを出るときに提示を求められます。
受付では公園内の詳しい地図が売っています。必要な人はここで買っておくといいと思います。あと、クルーガー内は決められた場所を以外で車を降りられません。トイレが心配な人は今のうちに済ませておきましょう。
これで準備は完了です。それではいよいよ、クルーガー国立公園へ!
旅の道のり 南北縦断415km
クルーガー国立公園にはどこからでも入れる訳ではなくて、公園(といっても四国と同じくらいの広さ!)の周囲にいくつか設けられたゲートを通る必要があります。
ということで、マカドを出発した僕たちはR524を北上して、旧ベンダ(Venda)ホームランドの首都でもあったトーヤンドーを通り、プンダ・マリアゲートから公園内に入りました。
日本から来ていたゲストが翌日にムプマランガ(Mpumalanga)州で用事があるということだったので、ここから公園内をひたすら南下。ほぼ最南端にあるベルゲンダール(Berg en Dal)キャンプ場にあるセルフケータリングロッジで1泊してから、クロコダイル橋(Crocodile Bridge)ゲートを通ってクルーガーを後にしました。
クルーガー内の道はとても走りやすいです。メイン道路は舗装されていますし、それ以外の道も、ゆっくり運転した方がいい道もありますが、前に普通の乗用車走った時も問題はなかったです。
もちろんSUVのような車の方が走りやすいのは言うまでもないですが、メイン道路を走っているだけでも結構動物は見られますし(別の日に行った友達は道路脇の木の中にヒョウを見たとか!)、車の丈に合ったサファリを楽しめばOKだと思います。
ちなみに、日本からの「クルーガー国立公園」ツアーはクルーガー「国立公園」には行かないことも
ところでクルーガー経験者、特に日本からのツアーで来た人の中には「ゲートなんて通ったっけ?」という人がいるんじゃないでしょうか。これはたぶん、グレイター・クルーガー(Grater Kluger)と呼ばれる、国が管理するクルーガー国立公園の周辺にある私営保護区に行ったのではないかと思います。
例として、「クルーガー国立公園」が旅程に含まれている、とあるツアーの補足を引用してみます。
※クルーガー国立公園の宿泊は、クルーガー国立公園近郊の私営保護区のロッジを利用しています。
※クルーガー国立公園内ではサファリの規制が厳しくあまり楽しめないので、当社のツアーでは周辺の私営保護区のサファリをお楽しみいただいております。
というように、「クルーガー国立公園ではない」としっかり書いてありますね。クルーガー国立公園があまり楽しめない……かどうかはさておき(まぁ売り文句としてはこうなりますよね)、クルーガー国立公園と私営保護区にはそれぞれのよさがあると思います。なので、この辺りは色々な人の旅行記を読んで比べてみてください!
セルフケータリングコテージってどんなところ?
僕たちが今回泊まったのは、ベルゲンダールキャンプ場にある家族向けのコテージです。宿泊費は4人で1600ランド(=約1万6000円)。4人で割れば、1人4000円くらいですね。
一応6人まで泊まれることになっていますが、ベッドルーム2部屋+リビングの簡易ベッドという造りなので、子ども連れはOKでも大人6人はさすがにちょっとむずかしいと思います。大人の人数が多い場合には、ベッドルーム4部屋の大きなタイプにする、あるいは、コテージを2つ借りるのがいいのではないかと。
セルフケータリングなので食事はすべて自分たちで用意するか、キャンプ場内にあるレストランに食べに行くことになります。冷蔵庫、食器、調理器具などは一通り揃っています。そしてもちろん、ブラーイ(バーベキュー。南アではこう呼びます)の設備があるので、オススメは断然ブラーイです。がっつり肉やブルボスを焼きましょう!
食材、飲み物、調味料などは何もついていないので、持ち込むのか基本です。あ、売店が思っていた以上に広くて品揃えもそれなりだったので、食にこだわらない人は当日売店で買うということでもなんとかなりそうです。
コテージは、クルーガー自体の歴史が長いだけあって、造りそのものが南アの他の国立公園内にあるコテージと比べてちょっと古い感じです。でも清潔にされているし、お湯もバッチリ出るので、特に不便は感じませんでした。
休憩所を活用しよう! 動物目撃情報もあるよ
僕たちは2ヵ所に立ち寄りましたが、そのうちの1つは特に充実していてパップ&ブルボス、クレープ(バニラアイスクリーム添え!)、コーヒーなどが買える他に、売店や休憩スペースなどがありました。
で、もう1つ休憩所で活用したいのが、動物目撃マップです。
これはロッジの受付にも同じようなものがあるのですが、壁に貼られたクルーガーの地図上に、BIG5(ライオン、ヒョウ、ゾウ、サイ、水牛)など、見つけるのが難しい動物たちの目撃情報がマッピングされているというものです。動物はもちろん動いているのですが、前日と当日それぞれの情報があるので、なんとなく現在地を想像することはできますよね。
例えば、前日と当日に同じ場所でライオンの目撃情報があったとします。そんな場合は「ライオンは獲物を捕まえたら、しばらくその場所でゆっくりと食べるんだよな。ということは、今ならまだ同じ場所にいるかも……」と考えて、そこに直行してみる、という感じです。
僕たちは初日にゾウ、サイ、水牛を見られたのでライオン狙いでした。で、目撃情報を元に探してみたものの気配すら感じることができずに空振り……まぁ結果は残念だったけど、自分で推理しながら探すのって結構面白いので、これはこれで満足しました。
そうそう、いい忘れましたがこのマップには誰でも参加できます。なので、めずらしい動物と出会った時には目撃情報の書き込みをぜひお願いしますねー!
まとめ
「1万円未満で楽しむ」クルーガー国立公園、いかがでしたか?
サファリは行く度に毎回発見があって、何回行っても飽きないし、色々な楽しみ方があるんですよね。その中の1つの例として、工夫してお金をかけずにサファリが楽しむ方法もあるってことを、なんとなくわかってもらえたとしたら嬉しいです。
それではこれにて完結です。売店で見つけたオススメ?お土産を紹介して終わりにしたいと思います。
それでは!
※この記事は「地球の歩き方特派員ブログ」に投稿したものです。
http://tokuhain.arukikata.co.jp/johannesburg/
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